
シクラメンは冬に鮮やかな花を咲かせ、華やかにしてくれる人気の鉢花ですね。
しかし、花が終わったらどうすればよいのか、夏の管理方法がわからずに悩む方も多いのではないでしょうか。
また、暑さに弱いシクラメンをどうにか枯らさずに、翌年も元気な姿で咲かせたいと考えていることでしょう。
本記事では、花が咲き終わったら行うべき基本的なケアをはじめ、非休眠法の手順や、夏越しでの植え替えのタイミングと方法、肥料の与え方など、具体的な育て方を丁寧に解説します。
さらに、夏場はどこに置くべきかといった置き場所の工夫や、新芽の時期に合わせた育て方、失敗を防ぐための管理ポイントにも注目。
休眠中にカラカラになってしまった株を復活させる方法や、室内で枯れてしまう原因の見極め方、室内での水やりのコツなど、初心者でも実践できる内容をわかりやすくまとめました。
この記事を参考にすれば、シクラメンの夏越しを成功させ、毎年美しい花を楽しめるようになるはずです。
この記事でわかること
シクラメンを室内で夏越しさせる具体的な管理方法
非休眠法と休眠法の違いや選び方
室内で枯れる原因と対処法
夏場の置き場所や水やりの適切なやり方
シクラメンの夏越しの基本と室内で行う注意点
- 花が終わったらやるべきこと
- 室内で枯れる原因と対策方法
- 室内での育て方と水やりのコツ
- 夏場はどこに置くのが最適か
- 失敗を防ぐポイントを押さえよう
花が終わったらやるべきこと

シクラメンの花が咲き終わったあとには、いくつかのお手入れが必要です。
この作業を怠ると株が弱り、翌年の開花に影響を及ぼすことがあるので管理はとても重要です。
花が終わったあとに行う適切なお手入れを3つご紹介します。
1.花がらや黄ばんだ葉の除去
花が咲き終わったら花がらはこまめに摘み取りましょう。
茎ごと根元からひねるようにして取り除くのがポイントです。
ハサミで切ると病気が入りやすくなるため、手で優しく抜くようにしましょう。
残ったままだとカビの原因になり、株全体に悪影響を及ぼすことがあります。
2.肥料の調整
花が終わったあと、すぐに多くの肥料を与えてしまうと株に負担がかかってしまうため、緩効性の肥料に切り替えるか、いったん控えるのが適切です。
株の状態を観察し、葉が元気なうちは液体肥料を月に1〜2回程度与えるのも良い方法です。
3.鉢の状態にも注意する
根詰まりしている場合や土の表面が硬くなっている場合は、花後に軽く表土を入れ替えると通気性が改善され、株の健康維持に役立ちます。
休眠期に入るまでの間に株がエネルギーを蓄えるためには、根の環境も整っている必要があります。
花が終わったあとの適切な手入れは、翌年も元気な花を咲かせるための土台作りです。花が終わったからといって放置せず、このタイミングでのケアを丁寧に行うことが大切です。
室内で枯れる原因と対策方法

シクラメンが室内で枯れてしまう原因は、いくつかの要因が重なっていることが多くあります。
特に初心者の方にとっては、目に見える変化が少ないまま突然弱ってしまうように感じられるかもしれません。
ここでは主な4つの原因とその対策について解説します。
1.水の与えすぎ
シクラメンは球根植物であり、湿りすぎた土壌に長く置かれると根腐れを起こしやすくなります。
葉がしおれたからといってすぐに水を与えるのではなく、土の表面を触って乾いているかどうかを確かめることが大切です。
水やりは、鉢底から水が流れ出るくらいしっかりと与えた後、完全に乾くまで待つという「メリハリ」が必要です。
2.風通しの悪さ
室内は外よりも空気がこもりやすく、湿度が高くなりがちです。
この状態が続くと、病気やカビが発生しやすくなり、株全体が弱ってしまう原因になります。
エアコンの風が直接当たらない場所で、なおかつ空気が滞留しないように定期的に換気を行うと効果的です。
3.温度管理の不備
シクラメンは極端な寒さや暑さに弱いため、室内の温度が安定していないとストレスを感じて弱ってしまいます。
夏場であれば25℃以下、冬場であれば10℃以上を目安に室温を保つことが理想です。
4.日照不足
暗い部屋の奥に置いてしまうと、光合成がうまく行われず、徐々に元気を失っていきます。
室内管理であっても、なるべく明るい場所に置くよう心がけましょう。
このように、室内でシクラメンが枯れるのは「水・風・温度・光」のバランスが崩れたときに起きやすくなります。
これらの条件を見直し、環境を整えてあげることが、健康な株を維持するための第一歩です。
シクラメンが枯れる原因や対処法は「シクラメンの葉が枯れるのはなぜ?原因別のケア方法を解説!」の記事で詳しく解説しているのでぜひ合わせてご覧ください。
室内での育て方と水やりのコツ

シクラメンを室内で育てる際に最も注意したいのが水やりの方法です。
水やりを誤ると、球根が腐ってしまったり、葉が黄ばんで落ちてしまったりといったトラブルが起きやすくなります。
とくに日本の室内環境は、季節によって湿度や温度の変化が大きいため、状況に応じた水やりが必要です。
ここではシクラメンの水やりにおいて気をつけるべきポイントをご紹介します。
1.水を与える頻度
表面の土がしっかり乾いてから与えるのが基本です。
指で土に触れ、乾いていれば水を与え、湿っていればしばらく様子を見るというシンプルな判断が効果的です。
見た目だけでは判断が難しいため、実際に土に触れるクセをつけておくと失敗が減ります。
2.水やりの時間帯
朝のうちに与えることで、日中のうちに土が乾きやすくなり、根の健康を保ちやすくなります。
夕方以降の水やりは、夜間に湿気がこもりやすくなり、根腐れの原因になることがあるため避けた方が無難です。
3.水の量
鉢底から水が出るくらいたっぷりと与えるのがポイントですが、受け皿にたまった水は必ず捨てるようにしてください。
水がたまったままだと根が常に濡れた状態になり、空気不足を招きます。
シクラメンは過湿に非常に弱いため、「乾いたらたっぷり、でも溜めない」という水やりのリズムを守ることが重要です。
4.水の与え方
花や葉の上から水をかけると、葉の間に水が残り、カビや病気の原因になります。
鉢の縁からゆっくりと水を注ぐか、鉢底から吸水させる「底面給水」を使うのも一つの方法です。
こうした配慮により、植物全体が健やかに育ちます。
このように、シクラメンの室内での水やりには、タイミング・量・方法の3つの要素が関わっています。
慣れるまでは難しく感じるかもしれませんが、観察と習慣を重ねていくことで、より良い環境を整えることができます。
夏場はどこに置くのが最適か

シクラメンは高温多湿に弱く、日本の夏は特に管理が難しい季節です。
この時期の置き場所を誤ると、株が傷んだり枯れてしまったりすることがあります。
したがって、夏場の置き場所選びは、育成の成否を左右する重要な要素です。
シクラメンを置く場所を選ぶうえで重要なポイントをご説明します。
1.直射日光は避ける
夏の日差しは強すぎるため、葉焼けを起こしたり、根が高温になって弱ってしまいます。
そのため、室内で管理する場合は「風通しが良く」「レースのカーテン越しに日が当たるような場所」が理想的です。
例えば、東向きの窓辺で、午前中だけ柔らかい光が差し込むような環境が適しています。
2.風通しの良い場所を選ぶ
空気がこもるような場所では、湿気が溜まりやすくカビや根腐れの原因になります。
エアコンの風が直接当たらない範囲で、サーキュレーターなどを使って空気を循環させると、より快適な環境が作れます。
また、玄関先や屋外で管理する場合は、北側の軒下や遮光ネットを活用した場所がおすすめです。
ただし、雨が直接当たらないように注意してください。鉢の中に水が溜まると根腐れのリスクが高まります。
このように、夏場は「高温・直射日光・湿気」を避けることが置き場所選びの基本となります。
少し手間がかかりますが、これを守ることでシクラメンを無事に夏越しさせることができます。
失敗を防ぐポイントを押さえよう

シクラメンの栽培で失敗を避けるためには、いくつかの基本的なポイントを押さえておくことが必要です。
見た目は華やかな植物ですが、育てるには細やかな配慮が求められます。
特に夏越しや室内での管理がうまくいかないと、翌年の開花が難しくなることもあります。
1.シクラメンの生育サイクルを理解する
シクラメンは秋から春にかけて花を咲かせ、夏は休眠する性質があります。
この時期に無理に水や肥料を与え続けてしまうと、株を弱らせてしまう原因になります。
つまり、育成時期と休眠期の切り替えに合わせて管理方法を変える必要があるのです。
2.適した環境を整える
先程記載した通り室内で管理する場合の置き場所も見逃せないポイントです。
風通しの悪い場所、エアコンの風が直接当たる場所、直射日光が長時間当たる場所はすべて避けた方が良いでしょう。
さらに、急激な温度変化にも弱いため、室温が安定する場所を選ぶのがコツです。
3.手入れをこまめに行う
日常の手入れの中では、「花がら摘み」や「葉の整理」が欠かせません。
枯れた花や葉を放置すると病害虫の発生源になってしまいます。週に1回程度は全体を観察し、不調の兆しを早めに見つける習慣をつけると安心です。
4.水やり
前述の通り、水やりにも注意が必要です。
特に初心者の方に多い失敗として、水の与えすぎによる根腐れがあります。
過湿を防ぐためにも、鉢の排水性を見直すことや、底面給水の活用も有効です。
このような基本を押さえておくことで、急な枯れや病気を未然に防ぐことが可能です。
少しずつ慣れていく中で、自分の環境に合った育て方を見つけることが、失敗を減らす最良の方法になります。
シクラメンの夏越しを室内で行う方法と元気に育てるコツ
- 非休眠法のポイントと管理方法
- 夏越しでの植え替えタイミング
- 夏越しでの肥料の与え方
- 新芽の時期と育て方のポイント
- 休眠でカラカラに!復活させる方法
- 室内管理での光と風通しの工夫
非休眠法のポイントと管理方法

シクラメンの夏越しには「休眠」と「非休眠」の2つの方法がありますが、非休眠法を選ぶ場合は、暑さ対策と管理の丁寧さが求められます。
非休眠とは、夏の間も完全に葉を落とさず、株を活動状態に近い形で維持する方法です。
管理が難しくなる分、花が咲く時期の勢いを維持しやすいなど利点もたくさんあります。
夏越し方法 | 特徴 | メリット | デメリット | 適した人 |
---|---|---|---|---|
休眠法 (ドライタイプ) | 水・肥料を与えない 葉はすべて落ちる | 手間が少ない 球根が腐りにくい | 開花が遅れる可能性あり 大株になりにくい | 初心者・温かい地域の方 |
非休眠法 (ウェットタイプ) | 水やりを継続 葉はついたまま | 開花が早い 大株になりやすい 花つきがいい | 管理が難しい 球根が腐るリスクあり | 上級者・寒い地域の方 |
まず、非休眠法を実施するには、夏場でも比較的涼しく、直射日光が当たらない場所を確保することが不可欠です。
例えば、レースカーテン越しに光が差し込む北向きの窓辺や、風通しの良い玄関先などが適しています。
エアコンの風が直接当たらないよう注意し、室温はできる限り25℃以下を保つよう心がけましょう。
次に、水やりの管理が大きなポイントになります。
非休眠法では、球根が生きている状態を保つ必要があるため、完全に乾燥させてはいけません。
とはいえ、頻繁な水やりは根腐れの原因になるため、表土が乾いてから数日後に少量ずつ与える程度がちょうど良いバランスです。
また、鉢底から水を吸わせる底面給水を取り入れると、根を傷めずに水分管理がしやすくなります。
肥料については、活性が鈍っている夏場は控えめにしましょう。
液体肥料を水で薄めたものを、月に1回程度のペースで与えるのが目安です。
これも、株の様子をよく観察しながら、必要に応じて調整していくことが大切です。
葉が黄色くなったり、元気がなくなったと感じたら、風通しや室温、水の与え方を再確認してください。
非休眠管理では、シクラメンの小さな変化に気づくことがトラブル防止につながります。
過剰な管理はかえって逆効果になることもあるため、「過保護にしすぎない」という姿勢も重要です。
非休眠法は、一定の慣れと環境条件が求められますが、適切に行えば夏の間もシクラメンの葉を青々と保つことができ、秋からの生育につながる力を維持しやすくなります。日々のこまめなチェックと調整が、成功の鍵を握っています。
夏越しでの植え替えタイミング

シクラメンを夏越しさせる際に重要な作業のひとつが「植え替え」です。
植え替えのタイミングを誤ると、根のダメージや病気の発生を招き、翌シーズンの生育や開花に大きな影響を与えることがあります。
適切なタイミングと方法を把握しておくことで、株を健やかに維持しやすくなります。
まず、植え替えの時期として適しているのは、夏の終わりから秋の初め、つまり気温が少し落ち着き始めた9月上旬から中旬頃です。
この時期になると、休眠していた株から新芽が出始める兆しが見られ、根も再び活動を開始します。
このタイミングを逃さずに植え替えることで、シクラメンが無理なく新しい環境に順応できます。
一方で、真夏の暑い時期に植え替えを行うのは避けた方が良いでしょう。
高温状態では根が傷みやすく、植え替えによるストレスで株が弱ってしまう恐れがあります。
また、まだ休眠状態にある球根を刺激すると、成長サイクルが乱れる可能性もあるため注意が必要です。
植え替えの際は、古い土を丁寧に落とし、傷んだ根や細かすぎる根は清潔なハサミでカットしておきましょう。
使用する土は通気性と排水性に優れたものがおすすめです。
市販のシクラメン専用培養土や、赤玉土・ピートモス・バーミキュライトをバランス良く配合したものが適しています。
また、鉢のサイズは以前のものと同じか、ひと回り大きい程度に留めるのがポイントです。
大きすぎる鉢を使うと、根が土を十分に使い切れず、過湿になりやすいため注意が必要です。
植え替え後はすぐにたっぷりと水を与え、その後は土の表面が乾くまで控えめに水やりを行うことで、根の活着を促すことができます。
このように、夏越しの植え替えは「時期」と「環境」のバランスが重要です。
タイミングを見極め、丁寧に作業することで、次の生育期に向けてしっかりとしたスタートを切ることができます。
夏越しでの肥料の与え方

夏越しの期間中にシクラメンへ肥料を与えるかどうかは、株の状態や管理方法によって判断が分かれます。
ただし、一般的には夏の間は肥料を控えるのが安全です。
というのも、この時期のシクラメンは活動を一時的に休止する「休眠期」に入ることが多く、栄養を吸収する力が著しく落ちているためです。
もし非休眠管理を選ぶ場合でも、肥料の与え方には十分な注意が必要です。
具体的には、緩効性の固形肥料を控えめに与えるか、薄めた液体肥料を月に1回ほどに留めるのが理想的です。
肥料が多すぎると根に負担がかかり、逆に株を弱らせてしまうことがあります。
一方で、完全に休眠に入っている株には肥料を与えてはいけません。
このタイミングで肥料を施すと、根が吸収しきれずに残った成分が鉢内に蓄積し、根を痛めたり土壌バランスを崩したりすることがあります。また、肥料成分が原因でカビが発生するケースも報告されています。
肥料の種類にも注意が必要です。
窒素分が多い肥料は葉ばかりが茂り、花付きが悪くなることがあります。
特に休眠明けには、リン酸を多く含んだタイプを選ぶことで、次の花芽形成を促す準備につながります。
つまり、夏越し中の肥料は「必要最小限」にとどめ、与える場合も「株の状態をよく観察する」ことが欠かせません。
肥料はあくまでも補助的な役割であり、無理に与えるよりも、水や環境の管理を優先する方が結果的に株を健康に保つことができます。
新芽の時期と育て方のポイント

シクラメンの新芽が出る時期は、夏の終わりから秋にかけてが一般的です。
この時期は植物が再び成長を始める重要なステージであり、丁寧な管理がその後の花つきや株の健康状態に大きく影響します。
特に、芽が出始めたばかりの頃は、育て方を少し間違えるだけでも生育に支障が出てしまうことがあるため注意が必要です。
下記の3つのポイントを押さえましょう。
1.水やりのタイミング
新芽が顔を出し始めたら、土の表面が乾いてからやや控えめに水を与え始めます。
一度にたっぷり与えると根腐れのリスクがあるため、最初は少量からスタートし、根の張り具合に合わせて徐々に水量を調整します。
また、鉢底から水を吸わせる「底面給水」も、根を傷つけにくい方法として有効です。
2.置き場所の管理
新芽はまだ非常にデリケートな状態のため、直射日光や強風にさらされると葉焼けや乾燥障害を起こすことがあります。
そのため、風通しが良く、柔らかい日差しが差し込む窓辺などに置くのが理想的です。
ただし、夜間は急激に冷え込む日もあるため、気温の変化にも配慮する必要があります。
3.慎重に追肥を行う
さらに、新芽が育ち始めた段階では、追肥も慎重に行います。
元肥が効いている土であれば、最初の2〜3週間は肥料を控え、その後、薄めた液体肥料を月に1〜2回程度与えると良いでしょう。
栄養が過剰になると葉ばかりが茂り、花がつきにくくなることがあります。
新芽の時期は、シクラメンのその後の成長を左右するスタート地点です。
株の状態をしっかり観察し、小さな変化にも敏感に対応することで、健康な開花期を迎える準備が整います。
休眠でカラカラに!復活させる方法

シクラメンが夏の休眠期を迎えると、葉がすべて枯れ落ち、球根だけの状態になります。
このとき、球根がカラカラに乾いたように見えても、正しく管理できていれば復活の可能性は十分あります。
むしろ、見た目が乾燥していること自体は自然な現象であり、過度に心配する必要はありません。
休眠期のシクラメンを復活させるためには、まず球根の状態を確認することから始めましょう。
触ってみてぶよぶよしていなければ、球根はまだ生きている可能性が高いです。
反対に、柔らかくなっていたり異臭がある場合は、すでに腐敗している可能性がありますので、復活は難しくなります。
このとき、再び成長させるには「水やりの再開」と「置き場所の見直し」が必要です。
休眠明けのタイミングは、おおむね9月頃が目安ですが、気温が少し下がってきたタイミングで、新芽や根の動きが始まるのを確認しましょう。
新しい根が動き出す前に水を与えてしまうと、吸水できずに球根が腐ることがあるため、目安としては球根の表面から小さな芽が見え始めてからが適切です。
また、植え替えをしていない場合は、この復活のタイミングで新しい土に変えるのがおすすめです。
古い土には病気の原因や栄養不足のリスクがあるため、できるだけ清潔な土を用意しましょう。植え替え後はたっぷりと水を与え、風通しが良く涼しい室内に置いて様子を見ます。
このように、休眠からの復活は球根の観察とタイミングが鍵となります。
焦らず、ゆっくりと植物のサイクルに合わせて管理することが、元気な姿を取り戻す一番の近道です。
室内管理での光と風通しの工夫

シクラメンを室内で育てる際、光と風通しの管理は非常に重要なポイントになります。
特に夏越し中や新芽の時期は、環境によるストレスが植物にとって大きな負担となりやすく、ちょっとした油断が枯れや病気につながることもあります。
光
シクラメンは明るい場所を好みますが、直射日光には弱いという特性を持っています。
そのため、カーテン越しに柔らかい光が差し込む場所を選ぶのが理想です。
特に東向きや北向きの窓辺であれば、朝日や間接光がやさしく植物に届くため、葉焼けのリスクを減らしつつ、必要な光量を確保できます。
ただし、室内の照明だけでは光量が足りない場合もあるため、日照時間が短い冬場などは、植物用のLEDライトを活用するのも一つの方法です。
光が不足すると、葉の色が薄くなったり、間延びしたような姿になることがあるため、日々の変化をしっかり観察しましょう。
風通し
風通しも室内での管理では軽視できない要素です。
空気が滞ると湿気がこもりやすくなり、灰色かび病などの病気が発生するリスクが高まります。
特に、窓を閉め切ったままの状態が続くと、菌が繁殖しやすくなるため注意が必要です。
このため、日中は短時間でも窓を開けて空気を入れ替える、サーキュレーターを使って空気を循環させるなどの工夫を取り入れると良いでしょう。
ただし、エアコンの風が直接当たる場所は避けてください。冷風や暖風は葉を乾燥させたり、急激な温度変化を引き起こすことがあります。
このように、室内でも光と風を上手にコントロールすることで、シクラメンは健康に育ちます。
細やかな環境調整が、長く美しい姿を保つコツです。
シクラメンの夏越しを室内で行う際のポイントを総まとめ
この記事のポイントは下記の通りです。
ポイント
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シクラメンは高温多湿に弱いため、室内の涼しい場所で管理する
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直射日光を避け、風通しの良い窓辺などに置くのが適している
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エアコンの風が直接当たらない場所を選ぶ
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室温は20〜25℃を目安に保つのが理想的
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過湿を避けるため、水やりは控えめにする
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葉が枯れてきたら無理に取らず自然に任せる
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球根が休眠する品種は葉がすべて枯れることもある
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休眠期に入ったら水やりをほぼ停止する
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鉢は通気性の良い素焼きなどが望ましい
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室内管理でも根腐れ防止のため受け皿の水はこまめに捨てる
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肥料は夏の間は与えず秋の生育期まで控える
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鉢を新聞紙などで包み温度変化から守る工夫も有効
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室内でも明るさを確保できる場所がよい
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休眠しない品種は葉を保ったまま夏越しするため管理が異なる
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再び涼しくなったら徐々に水やりを再開して成長を促す